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第III篇
データ共有及び不必要な試験の回避
第1章
目的及び一般的な規則
第25条
目的及び一般的な規則
  1. 動物試験を避けるために、本規則の目的に沿った脊椎動物の試験は、最後の手段としてしか行ってはならない。他の試験の重複を制限する対策を講じることも必要である。
  2. 本規則に基づく情報の共有と共同提出は、技術データ及び特に物質の固有の特性についての情報に関するものでなければならない。登録者は、その市場動向に関する情報、特に生産能力、生産又は販売量、輸入量又は市場占有率に関する情報の交換を差し控えなければならない。
  3. 本規則に基づく登録枠組みの中で、少なくとも12年前に提出された試験のあらゆる調査要約書又はロバスト調査要約書は、別の製造者又は輸入者による登録に使用することができる。
第2章
非段階的導入物質及び予備登録していない
段階的導入物質の登録者に関する規則
第26条
登録前の照会の義務
  1. 非段階的導入物質のあらゆる潜在的登録者又は第28条に基づき予備登録していない段階的導入物質の潜在的登録者は、同一物質について既に登録が提出されているかどうかを化学物質庁に照会しなければならない。潜在的登録者は、照会と共に下記の情報すべてを化学物質庁に対して提出しなければならない。
    • 附属書VIの1節に定める登録者の身元(使用現場を除く。)
    • 附属書VIの2節に定める物質の識別
    • どの情報の要件が、潜在的登録者により実施される脊椎動物を含む新しい試験を要求しているか
    • どの情報の要件が、潜在的登録者により実施される他の新しい試験を要求しているか
  2. 同一物質が、以前に登録されていなかった場合には、化学物質庁はそれに応じて潜在的登録者に通知しなければならない。
  3. 化学物質庁は、同一の物質が12年以内に既に登録されていた場合には、前の登録者の名称と所在地及び前の登録者が提出した関連する調査要約書又はロバスト調査要約書について、場合によっては、遅滞なく潜在的登録者に知らせなけれはならない。

    脊椎動物を含む試験は、繰返してはならない。

    化学物質庁は、同時に、前の登録者に潜在的登録者の名称と所在地を知らせなければならない。
    利用可能な試験は、第27条に従って潜在的登録者と共用しなければならない。

  4. 化学物質庁は、幾つかの潜在的登録者が同一の物質について照会をした場合には、すべての潜在的登録者に他の潜在的登録者の名称と所在地を遅滞なく知らせなければならない。
第27条
登録された物質の既存データの共有
  1. 潜在的登録者は、第26条(3)に記すようにある物質が12年以内に既に登録されている場合には、登録のために第10条(a)(E)及び(F)に関連して必要とされる情報を前登録者から、
    • 脊椎動物の試験を含む情報の場合には、要求しなければならない。また
    • 脊椎動物の試験を含まない情報の場合には、要求することができる。
  2. 第1項に基づいて情報の要求がなされた場合には、第1項に記された潜在的登録者と前の登録者は、第10条(a)(E)及び(F)に関して、潜在的登録者によって要求された情報の共有について合意に達するためにあらゆる努力をしなければならない。このような合意は、仲裁委員会への案件の提出及び仲裁命令の受諾に置き換えられてもよい。
  3. 前の登録者と潜在的登録者は、情報共有のための費用を公正、透明かつ非差別的に決定することを確実にするよう、あらゆる努力をしなければならない。これは、第77条(2)(g)に従って化学物質庁が採択する原則に基づく費用分担指針に従うことによって促進される。登録者は、登録の要件を満たすために、提出を要求される情報に関する費用の分担についてのみ求められる。
  4. 前の登録者は、情報の分担に関して合意した場合には直ちに、合意した情報を新登録者に利用させるものとし、前の登録者の完全調査報告書を引用する許可を新たな登録者に与えなければならない。
  5. 潜在的登録者は、このような合意に達することができない場合には、化学物質庁と前の登録者に、化学物質庁から前の登録者の名称と所在地を受領してから少なくとも1ヶ月後にその旨を知らせなければならない。
  6. 第5項に記す情報の受領から1ヶ月以内に、化学物質庁の要請により、潜在的登録者が発生した費用の分担を前の登録者に支払ったという証明書を提出することを前提として、化学物質庁は、潜在的登録者にその登録一式文書の中で要求されている情報を引用する許可を与えなければならない。前の登録者は、発生した費用の比例分の分担に対し、潜在的登録者への請求権を有するものとする。比例分の分担の計算は、第77条(2)(g)に従って化学物質庁によって採択された指針により容易になるかもしれない。化学物質庁は、完全調査報告書を潜在的登録者に利用可能にするならば、前の登録者は、発生した費用の同等の分担に対し、潜在的登録者への請求権を有するものとし、これは国の裁判所で執行されるものとする。
  7.  第91条、第92条及び第93条に従って、本条第6項に基づく化学物質庁の決定に対して上訴することができる。
  8. 前の登録者が要求する場合には、第21条(1)に基づく新たな登録者の登録待機期間は、登録日から4ヶ月間延長とする。
第3章
段階的導入物質に関する規則
第28条
段階導入物質の予備登録の義務
  1. 第23条に定めた移行過程の恩恵を得るためには、年間1トン又はそれ以上の量の段階的導入物質(限定条件のない中間体を含む)の各潜在的登録者は、以下のすべての情報を化学物質庁に対し提出しなければならない。
    • 附属書VIの2節に定める物質の名称、EINECS及びCAS番号又は利用可能でない場合には他の識別コード
    • 附属書VIの1節に定める登録者の名称と所在地及び連絡担当者の氏名、並びに必要に応じて第4条に基づく代理人の名称と所在地
    • 登録の見込み期限及びトン数帯域
    • 附属書VIの2節に定める物質名、EINECS及びCAS番号又は利用可能でない場合には他の識別コードに関して、附属書XIの1.3節及び1.5節に当てはまる利用可能な情報
  2. 第1項に記す情報は、2008年6月1日から2008年12月1日までの期間内に提出しなければならない。
  3. 第1項が要求する情報を提出しない登録者は、第23条を当てにすることはできない。
  4. 化学物質庁は、2009年1月1日までに第1項(a)と(d)に記す物質のリストをウェブサイト上で公表しなければならない。そのリストには、当該物質の名称(利用可能ならばEINECS及びCAS番号及び他の識別コード)及び最初の登録見込み期限のみが含まれる。
  5. そのリストの公表後、リストに掲載されていない物質の川下使用者は、化学物質庁に対し、物質に関する関係、連絡先の詳細、現行の供給先の詳細を届け出ることができる。化学物質庁は、その物質の名称をウェブサイト上で公表し、要請に基づき、潜在的登録者に対して川下使用者の連絡先の詳細を提供しなければならない。
  6. 2008年12月1日以降に年間1トン以上の量の段階的導入物質の初めての製造若しくは輸入、成形品の生産のための段階的導入物質の初めての使用、又は登録が必要とされる段階的導入物質を含む成形品の初めての輸入を行う潜在的登録者は、本条の第1項に記す情報を、年間1トン又はそれ以上の量の当該物質の最初の製造、輸入又は使用の後6ヶ月以内かつ第23条の該当する期限の12ヶ月前に、化学物質庁に対して提出する場合には、第23条を当てにする権利が与えられる。
  7. 本条の第4項に従って化学物質庁が公表するリストに掲載されている段階的導入物質で、年間1トン未満の量の製造者又は輸入者並びにその物質の川下使用者及びその物質に関する情報を保有している第三者は、その物質について本条の第1項に記す情報又はその他の関連する情報を、化学物質庁に対して、第29条に規定する物質情報交換フォーラムに参加するとの意図から提出することができる。
第29条
物質情報交換フォーラム
  1. 同一の段階的導入物質について第28条に従って化学物質庁に情報を提出したか若しくはそれらの者の情報が第15条に従って化学物質庁により保有されているすべての潜在的登録者、川下使用者及び第三者又は第23条(3)で設定された期限以前にその段階的導入物質について登録を提出した登録者は、物質情報交換フォーラム(SIEF)の参加者となる。
  2. 各SIEFの目的は、以下のとおりとする。
    • (a) 登録の目的で、第10条(a)(E)及び(F)に定める潜在的登録者間の情報交換を促進し、それによって試験の重複を避けること、及び
    • (b) 潜在的登録者の間に物質の分類及び表示に違いがある場合には、分類及び表示に合意すること
  3. SIEF参加者は、他の参加者に既存の試験を提供し、情報を求める他の参加者の要請に応答し、共同して第2項(a)のため追加試験の必要性を特定し、そのような試験の実施について調整をしなければならない。各SIEF は、2018年6月1日までにを運営可能でなければならない。
第30条
試験を含むデータの共有
  1. SIEF参加者は、登録のための情報の要件を満たすために試験を行う前に、SIEF内で意思の疎通を図ることにより関連する調査が利用可能かどうかを調査しなければならない。脊椎動物についての試験を含む関連する調査がSIEF内で利用可能である場合には、SIEFの参加者はその調査を要求しなければならない。脊椎動物についての試験を含まない関連する調査がSIEF内で利用可能である場合には、SIEF参加者はその調査を要求することができる。

    調査の所有者は、要求の1ヶ月以内に、調査を要請する参加者にその費用を証明するものを提示しなければならない。参加者と所有者は、情報共有の費用が公正、透明かつ非差別的な方法で決定されることを確実にするためにあらゆる努力を払わなければならない。このことは、第77条(2)(g)に従って化学物質庁が採択するこれらの原則に基づいた費用分担指針に従うことにより促進される。それらの者がそのような合意に達することができない場合には、費用は平等に分担されなければならない。所有者は、支払いを受けてから2週間以内に、登録のために完全調査報告書を引用する許可を与えなければならない。登録者は、登録の要件を満たすために登録者が提出を要求されている情報の費用のみ分担するよう要求される。

  2. 試験を含む関連する調査がSIEF内で利用可能でない場合には、各SIEF内で他の者を代表する参加者の一人が、情報の要件当たり一つの試験のみを行う。これらの者は、誰が他の参加者を代表して試験を行い、要約書又はロバスト調査要約書を化学物質庁に提出するかについて、化学物質庁が設ける期限内に合意に達するよう、すべての合理的な段階を踏まなけれなならない。合意に達成しない場合には、化学物質庁がどの登録者又は川下使用者が試験を行うかを特定しなければならない。試験を必要とするSIEFの参加者全員が、参加する潜在的登録者の数に対応した分担で、試験の遂行のための費用を負担しなければならない。試験を自分自身で行わない参加者は、試験を行った参加者に対して支払いを行ってから2週間以内に、完全調査報告書を受け取る権利を有する。
  3. 第1項に記す脊椎動物試験を含む試験所有者が、試験の費用を証明するか又は試験自体を他の参加者に与えるかのいずれかを拒否する場合には、その試験所有者は、他の参加者に情報を提供するまでは、登録手続きを進めることができない。他の参加者は、その理由を登録一式文書において説明し、関連する情報の要件を満たさないままで、登録手続きを進める。他の参加者の登録日から12ヶ月以内に、情報の所有者がそれを提供せず、参加者がその試験を繰り返すべきであると化学物質庁が決定しない限り、その試験を繰り返してはならない。しかし、別の登録者がその情報を含む登録を既に提出している場合には、化学物質庁は、その登録一式文書の中の情報を引用する許可を他の参加者に与えなければならない。この別の登録者は、完全調査報告書を他の参加者に利用可能にさせる場合には、費用の均等な分担に対して他の参加者への請求権を有するものとし、それは国の裁判所で執行される。
  4. 第1項に記す脊椎動物試験を含まない試験所有者が、試験の費用を証明するか又は試験自体のいずれかを他の参加者に与えるかのいずれかを拒否する場合には、SIEFの他の参加者は当該SIEF内に関連する試験が利用可能でないとして登録を進める。
  5. 本条の第2項又は第3項に基づく化学物質庁の決定に対して、第91条、第92条及び第93条に従って、上訴することができる。
  6. 本条の第3項又は第4項に記す費用の証拠又は試験自体のいずれかを与えることを拒否した試験所有者は、第126条に基づき処罰される。

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